水源,汚染 |
飲料水の水源と汚染 |
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水源の汚染飲料水の水源が汚染され、日本の水はまずくなったと言われます。 その原因は何故なのでしょうか? 何故、日本の水は急にまずくなったのでしょうか? |
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かつて、日本の水は、どの街で飲んでも美味しかった、ということをご存知でしょうか? このことを一番よく知っていたのは、外国から来た船員たちだったと言われています。 彼らは世界各地の国々を巡り、名水といわれる水を飲み比べ、「日本の水が一番おいしい」「日本の水が世界一」ことを知っていたのです。 そして、日本から出航する時には、その「世界一おいしい水」を船に満載して航海に出た、と言われています。
このことは、世界でも類を見ない「日本固有の高度経済発展」「都市への人口集中」が進んだわが国に起きてしまった不幸な現実だとも言えます。 では、日本で水が一番最初にまずくなってしまったのはどこでしょうか? 水はヒトの生理機能において絶対必要なものであると同時に、日常生活やモノを作る経済活動においても欠くことの出来ない必要資源です。 多くの人が暮らし生活し経済活動が盛んな場所は、当然、たくさんの水を必要とします。 今まで多くの研究者や国、都道府県の自治体などが、主に水不足を解消するために研究をし、安定的に水を供給するという観点から、水道を整備し安全な水の供給を目的として取り組んできました。 日本で一番人口が集中している場所は日本で一番たくさんの水を必要とする場所といえます。 それでは具体的には何処でしょうか? 正解は、日本人の10人のうち1人が暮らす東京都区内、です。 つまり、日本で一番最初にまずい水を作り出してしまったのは東京都であり、その中でも玉川浄水場であったことが、これまでの報告と調査で明らかになってきました。 では、その時期は、具体的にいつ頃なのでしょうか? 記録によると、その時期は日本経済が高度成長を始めた頃(1962年頃)に符合しています。 産業の発展においても大量の水が必要とされるのは産業革命やわが国の経済発展の歴史から明らかです。 玉川浄水場の水源である多摩川は、その当時において、汚染が著しいと言われていたヨーロッパのライン川やテムズ川よりもひどい状態でした。
さまざまな記録から使用した薬品や浄水処理費用は、ほかの浄水場に比べて20倍にもなったことが明らかになっています。 しかし、そうして安全な水はとして供給された水は、決しておいしい水ではありませんでした。 飲料水の水源と人間の健康との関係が大きな問題となって取り上げられたのは、1974年のアメリカのニューオリンズの街(2006年、ミシシッピ川の氾濫で多くの人が洪水災害にあった記憶に新しい街)に関するレポートからでした。 ニューオリンズの人たちは、ミシシッピ川を水源としており、この川の水を浄水した水道の水を飲んでいます。 アメリカ国内で「ミシシッピ川を水源とする水を飲んでいる人たちは発ガン率が高い」というレポートが発表されたのです。 ガンの発症率は、レポートによると100万人に33人という数字でした。 人々を驚かせたのは、そのレポートが明らかにしたもう一つの事実でした。 レポートは、同時に調査したミシシッピ川を水源としないで生活する人たち、つまり「地下水を飲料水とするニューオリンズの人たちのガンの発症率は非常に低い」ことも明らかにしたのです。 調査の結果、飲料水の中に発ガン性物質である「クロロホルム」の存在が確認されました。 クロロホルムはかつては麻酔に使われていた劇薬であり、すでに当時でさえ、クロロホルムの発ガン性は知られていました。 レポートで明らかにされたミシシッピ川を水源とする水道水の中に含まれるクロロホルム濃度は、一番高いところで、133ppb(ppbとはppmのさらに1000分の1の単位。0.133ppm)もあったことが分かりアメリカ中が騒然となりました。 当初、調査をした関係者は工場廃水に原因があると考えました。 ミシシッピ川は(現在でもなお)アメリカ産業において、非常に重要な役割を担っているのをご存知でしょうか? 川の流域周辺の農地で作られた穀物や原料、工場での製造物は非常に多くの大型船によってミシシッピ川を往来します。
そのため、調査開始直後は、調査に関わった関係者は誰もが工場廃水を疑ったのです。至極、当然でした。 しかし調査の結果、原因が工場廃水ではないことが明らかになりました。 『クロロホルムが浄水場で生成される』ことが確認されたのです。 浄水場で安全な水を作るために使用した塩素が、発ガン性物質であるクロロホルムを生成する原因だったため、非常に大きな問題とされたのです。 この時、発見された塩素が生み出した4種類の有毒物質をトリハロメタン(四種類のガス)と呼ぶようになったのです。
また、調査結果公表後、人体に影響を与えるクロロホルムの基準値は100ppb(0.100ppm)にされ、水道により家庭や工場に給水される水の含有量はそれ以下にすることが定められました。 しかしながら、この基準値の設定においては、特別な事情があったことが後に明らかになりました。 当時のアメリカの水道局が給水していた水道水に問題があったのです。 つまり、基準値を「100ppb以下」に設定しないとアメリカでは90%以上の水が供給不能となる恐れがあったからです。 このことを契機として、日本でも水源汚染と塩素の問題はが取り上げられることとなり、その結果、長期にわたって非公開であった多摩川の水を原水とする水道水のクロロホルムの汚染度は、90ppb(0.090ppm)であることが明らかにされました。(この後、玉川浄水場は工業用水のみの給水施設として運用されることになった) 問題となったニューオリンズが133ppbであったわけですから、玉川浄水場から給水されていた水は「ややまし」としか表現できない状態の水であることが判明しました。 日本では、アメリカから遅れること8年、1988年に100ppbという基準値が設定されることとなりました。
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